ESGとは

ESGは非財務の情報でありながら、企業へ投資する際に活用され、より良い経営をしている企業を表す指標という見方がされています。従来、企業価値を測る方法は業績や財務状況の分析が主流。しかし、企業の安定的かつ長期的な成長には、環境や社会問題への取り組み、ガバナンスが少なからず影響しているという考えが広まり、ESG投資が世界的な潮流となっている。現状の財務状況だけでは見えにくい将来の企業価値を見通す上で、ESGの重要性が認識されている。

 

●環境(E)

二酸化炭素(CO2)排出量の削減、廃水による水質汚染の改善、海洋中のマイクロプラスチックといった環境問題対策。再生可能エネルギーの使用や生物多様性の確保など

●社会(S)

適正な労働条件や男女平等など職場での人権対策。ダイバーシティ、ワーク・ライフ・バランス、児童労働問題、地域社会への貢献など

●ガバナンス(G)

業績悪化に直結するような不祥事の回避、リスク管理のための情報開示や法令順守。資本効率に対する意識の高さなど

 

ESGの定義は乱立している。

現状、ESGについての標準的な定義は存在せず、評価指標についても各評価機関側の判断で行われている。法令などに定められた基準もなく、「世界共通の判断基準がない」というのが一定の認識。

ESGでは、さまざまな社会問題に対し、企業がリスクを認識した上でどのような戦略によって取り組んでいくかが問われているともいえる。例えば、自動車メーカーがCO2削減のために電気自動車開発に注力するといった取り組みは、企業が持つ技術やノウハウを活用した解決方法。

 

日本国内
2017年7月には、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が本格的にESG投資をスタートすると発表。ESGインデックスを導入し、株式投資運用で活用されている。